『明日が怖くても』ができるまで

KDMN・音楽

明日が来るのが怖かった頃

KDMN 3rd Single「明日が怖くても」。

この曲は、僕がうつでつらかった時期のことを振り返って作った曲です。

当時は、布団から出ることすらできない日がありました。

人と会うのが怖い。

お風呂に入ることすらできない。

そして何より、生きていることが不安で仕方ありませんでした。

「なんでこんなこともできないんだろう」

そんなふうに自分を責めていた……と書ければ分かりやすいのかもしれません。

でも、実際は違います。

自分を責めることすらできないくらい、何かを考える余裕がありませんでした。

ただ布団の中にいる。

それだけで一日が終わっていくような毎日でした。

「明日も同じなのかな」

夜になると、明日のことを考えました。

「明日も同じなのかな」

「仕事、どうしよう」

「この状態がずっと続いたらどうしよう」

そして、

「明日が来なければいいのに」

と思うこともありました。

明日になれば何かが起こるから怖い、というより、

今日と同じ一日が、また明日も続くことが怖かったんだと思います。

いつまで続くのか分からない。

終わりが見えない。

その頃の僕にとって、「明日」は希望というより不安でした。

病院に行かなきゃ

そんな中でも、病院へ行かなければならない日がありました。

でも、病院へ行くためには外に出なければいけない。

外に出るなら、まずお風呂に入らなきゃ。

普段なら何でもないことです。

でも、その頃の僕にとっては、お風呂に入ること自体がとても大きなことでした。

それでも、

「病院に行くために、お風呂に入らなきゃ」

と思って、なんとか入りました。

そして、そのまま病院へ。

行ってみたら、意外と行けました。

そのときに思ったのは、大げさな達成感ではありません。

「意外と行けたじゃん。よかった」

それくらいでした。

でも、今振り返ると、その小さな「できた」は僕にとってかなり大きかったのかもしれません。

そこから曲を作るようになった

そこから、僕は一気に活動できるようになりました。

そして、なぜか曲を作り始めます。

少し前までお風呂に入ることすらできなかったのに、自分で歌詞を考えて、AIで音楽を作って、それを聴いて笑ったり、また次の曲を考えたり。

自分でも不思議なくらいでした。

そんな中で、つらかった頃の自分を振り返って作ったのが、

「明日が怖くても」

です。

何もできない日があってもいい

この曲を作るとき、あの頃の自分に何を伝えたいんだろうと考えました。

出てきたのは、

「何もできない日があってもいい」

ということでした。

今でも僕には、何もできない日があります。

ずっと元気になったわけでも、毎日何かをできるようになったわけでもありません。

何もする気になれない日もあります。

でも、あの頃とはひとつだけ大きく違うことがあります。

今は、

「またいつかちゃんと動ける日がくる」

と信じられます。

それが明日なのかは分かりません。

何日か先かもしれないし、もっと時間がかかるかもしれません。

でも、何もできない今日が、この先ずっと続くとは思わなくなりました。

「今は何もできなくてもいいんだよ」

もし今、布団から出ることすらつらい人が、この曲を聴いてくれたとしたら。

「頑張って」

とは、僕はあまり言いたくありません。

「明日はきっと大丈夫」

とも言い切れません。

僕自身、明日が怖くて仕方なかったから。

ただ、一つだけ伝わったらいいなと思っています。

今は何もできなくてもいいんだよ。

お風呂に入れなくても。

人に会えなくても。

何かを始められなくても。

今は、それでいい。

僕にも、何もできない日は今でもあります。

それでも、また動ける日が来ることを、今の僕は知っています。

だからこの曲が、誰かにとって

「今日は何もしなくてもいいか」

と思える数分間になったら。

それだけで、作ってよかったと思います。

明日が怖くても

あの頃の僕にとって、明日は怖いものでした。

今でも、明日のことが不安になる日はあります。

それでも今は、明日を迎える前に、

今日できなかったことを全部数えなくてもいいと思えるようになりました。

何もできない日は、何もしない。

そして、また動けそうな日が来たら、その日に動けばいい。

明日が怖くても、今日は今日のままでいい。

そんな気持ちを、この曲に残しました。

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